2008年は「SaaS元年」とも言われましたが、振り返ってみると「SaaS」よりも「クラウドコンピューティング」という言葉の方が幅を利かせていた感があります。
SaaSはクラウドコンピューティングの使い道の1つ・クラウドコンピューティングの1形態ではあります。
クラウドコンピューティングの現状は、まだまだ多くのベンダーが研究開発段階・試験サービス段階だったり、多くのユーザー企業が評価段階だったりするためか、サービスよりもクラウドそのもののアーキテクチャに目を向ける人が多かったような気もしました。
でも、クラウドがどんなアーキテクチャで構成されているのかなんて、わからなくていいんです。マルチテナントとか、内部がP2P的構成になっているとか、メタデータアーキテクチャとか、仮想化レイヤーの構成とか、内輪の話であって、ユーザにとってはどうでもいいんです。
そんなことはわからなくていいのが、「クラウド」なのですから。
そういう意味では、各社のクラウドコンピューティングのインフラが整いつつあり、その上でユーザに対してどんなサービス/プラットフォームが提供されるのか?が問われ、内容と質が比較される2009年こそが、真の「SaaS/PaaS元年」になるのかもしれません。
「クラウドコンピューティングはバズワードに過ぎない」と言う人もいますが、違います。確実に、実用化・事業化・収益化している大手が存在する分野ですから。
今年もあとわずか。ありがとうございました。
来年からは私自身の立ち位置が少々変わるため、これまでのように思いつきでふらっと書くことはできないと思いますが、今後ともよろしくお願い申し上げます。
2008年12月31日
liebejudith拝
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