May 8, 2008

MySQL、新機能のクローズトソース化の決定を撤回

先月、「MySQL、新機能追加は有償版の「MySQL Enterprise」だけを対象に」という記事が Technobahn より出て、Sun が各方面の OSS 支持者の非難を浴びるという事件がありました。

MySQL、新機能追加は有償版の「MySQL Enterprise」だけを対象に
http://www.technobahn.com/cgi-bin/news/read2?f=200804172000


こんな苦しいフォローもありましたが・・・

「一部報道で、MySQLに対する今後の新機能追加は有償版である「MySQL Enterprise」のみに適用されるとあり、これがコミュニティーから強い不快感を招いているが、実際には、「一部」の機能やドライバがMySQL Enterpriseにのみに搭載されるという趣旨である。」
http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/0804/21/news118.html


やっぱりこうなりましたね。

MySQL、新機能のクローズトソース化の決定を撤回
http://www.technobahn.com/news/2008/200805071431.html

クローズドソース化は MySQL の方針で、Sun の意向に反する(と主張している)ところが引っかかりますが・・・


ベンダーのオープンソース戦略の難しさを感じさせる一件だと思います。
オープンソースと言えば Linux カーネルや、Apache Software Foundation だった時代は、「オープンソース=有志によるボランティア活動」という色も強かったのですが、IBM の Eclipse が普及してきた頃から、ソフトウェアベンダーが自社製品をオープンソースライセンスで公開するという動きが急速に広まってきました。

しかし、中にはこの戦略がうまくいっていないベンダーがあります。

営利企業である以上、すべての事業は自社の収益に結びつけられるべきなのですが、オープンソース戦略はいかに大きい目・長い目で見て、業界全体が育っていくのを見守れるかにかかっていると思います。
一気にシェアを取りに行ったり、ライバルを意識して業界内での存在感をアピールしようとしたり、短期的な収支を考えたりという理由で焦ってもいいこと無いですね。