April 26, 2008

Ubuntu祭り

Ubuntu 8.04 LTS がリリースされましたね。
2年に1度のLTSとあって、この日を待っていた人は世界中にいるのではないでしょうか。

そんなわけで、今日の午前中に同僚がダウンロードを始めたのですが・・・

やはりというか、激重でした。

どこからダウンロードしているのか聴いたら、台湾のミラーだそうで。

通常、ミラーサイトはできるだけ近い場所を選ぶのが基本なのですが・・・

私はイタリアからダウンロードしてみました。

時差の関係でヨーロッパはまだ深夜です。
几帳面なドイツ人などは、深夜でも待ちかまえてダウンロードしそうですが、
イタリア人ならそこまでする人も少なそうだ・・・(イタリアの方、ゴメンナサイ)
と推測してみました。

思った通り!

台湾よりイタリアのサーバの方が軽いという結果でした(笑)


G.W.にいろいろいじりながらゆっくりインストールしてみるとします。

April 22, 2008

Google App Engine で Web アプリケーション ~ その1

Google App Engine には webapp という、Webアプリケーションのためのシンプルなフレームワークが用意されています。
前回はとりあえず Hello World まで行ったので、次はこの webapp フレームワークを使ってリクエストパラメータを受け取り、それを表示するアプリケーションを作ってみました。





私は Python 初心者のため、定石もお作法も知りません。バリバリの Python 使いの方から見たらとんでもないコードを書いているかもしれませんがご容赦下さい。間違いや「こうするもんだ」を指摘していただけるととても嬉しいです。

環境: Python 2.5


ソースコードを UTF-8 で書くには

ソースコードの1行目または2行目に


# coding: UTF-8


と書きます。

こうしないと、文字列リテラルの前には u'こんにちは' のように、毎回 u をつけないといけなくなってしまいます。それはあまりに面倒です。


HTTP post リクエストを受けるには

webapp.RequestHandler を継承したクラスを定義し、post() メソッドを定義します。

(例)


class WelcomeRequestHandler(webapp.RequestHandler):
  def post(self):


HTTP get リクエストを受けるには、post() ではなく get() メソッドを使えば OK です。使い方は post() と全く同一です。他にも、Restful なアプリケーション構築のために put() delete() head() trace() options() が用意されています。

 ※ Python って、メソッド?関数?どう呼ぶんでしょう?


リクエストパラメータ値を取得するには

RequestHandler オブジェクトに用意されている属性 request の get() メソッドを利用します。引数にはリクエストパラメータ名を指定します。

(例)


userName = self.request.get('username')


これは、"username" という名前のリクエストパラメータ値を取り出し、変数 "userName" に入れておく、という処理になります。


リクエストパラメータが来なかった場合のデフォルト値を同時に指定することができます。

(例)


userName = self.request.get('username', default_value="anonymous")


上記の場合、リクエストパラメータ"username"が来なかった場合は変数"userName"の値が"anonymous"になります。

同名のリクエストパラメータが複数来る場合は

(例)


userNames = self.request.get('username', default_allow_multiple=True)


この場合、変数 userNames は配列になります。


レスポンスを出力するには

こう書きます(^^;



self.response.out.write('出力したい文字列')




変数の値を出力するには

こう書きます。



self.response.out.write(変数名.encode('文字エンコーディング名'))


これ、ハマりました。self.response.out.write(変数名) とするだけでは、実行時に UnicodeDecodeError とエラーになります。Python を使い慣れている方なら何でもないことなのでしょうけど・・・


リクエスト URL パターンと、実行するクラスを関連づけるには

こう書きます。



def main():
  application = webapp.WSGIApplication([('URLパターン', クラス名)],
           debug=True)
  wsgiref.handlers.CGIHandler().run(application)




アプリケーションが起動したら main() 関数が呼ばれるようにするには

こう書きます。



if __name__ == "__main__":
  main()




ある URL にリダイレクトするには

redirect() メソッドを使います。


self.redirect('http://www.google.co.jp/', False)

2番目の引数に True を指定すると、HTTP Status 301 での Redirect になります。False を指定した場合は HTTP Status 302 での Redirect を行います。

 ※Python の True/False って、大文字からはじめるんですね・・・


例外発生時の処理を記述するには

RequestHandler クラスの handle_exception() メソッドを使うらしいのですが、使い方がよくわかりません・・・



以下、全ソースコード。

[index.html]


<!DOCTYPE HTML PUBLIC "-//W3C//DTD HTML 4.01 Transitional//EN">
<html>
<head>
<meta http-equiv="Content-Type" content="text/html; charset=UTF-8">
<title>ようこそ!</title>
</head>
<body>
  <form action="welcome" method="post">
    <center>
      <br />
      <h3>お名前は?</h3>
      <input type="text" name="username" size="30" />
      <br /><br />
      <input type="submit" value="送信" />
    </center>
  </form>
</body>
</html>


テキストボックスとsubmitボタンが一つずつあるだけのシンプルなフォームを実装した単純な HTML です。


[WelcomeRequestHandler.py]


# coding: UTF-8

import wsgiref.handlers

# webappのインポート
from google.appengine.ext import webapp

class WelcomeRequestHandler(webapp.RequestHandler):

  # HTTP post リクエスト処理
  def post(self):
      # リクエストパラメータ "username" の取得
      userName = self.request.get("username")

      # レスポンス出力
      self.response.out.write('<!DOCTYPE HTML PUBLIC "-//W3C//DTD HTML 4.01 Transitional//EN">')
      self.response.out.write('<html>')
      self.response.out.write('<head>')
      self.response.out.write('<meta http-equiv="Content-Type" content="text/html; charset=UTF-8">')
      self.response.out.write('<title>ようこそ</title>')
      self.response.out.write('</head>')
      self.response.out.write('<body>')
      self.response.out.write('  <center>')
      self.response.out.write('    <br />')
      self.response.out.write('    <h3>ようこそ!')
      # 変数値を出力する際には encode() 関数で処理する必要がある
      self.response.out.write(userName.encode('UTF-8'))
      self.response.out.write('さん!</h3>')
      self.response.out.write('    <br /><br />')
      self.response.out.write('    <a href="index.html">戻る</a>')
      self.response.out.write('  </center>')
      self.response.out.write('</body>')
      self.response.out.write('</html>')

def main():
  # リクエスト URL パターンと、実行するクラスの関連づけ
  application = webapp.WSGIApplication([('/welcome', WelcomeRequestHandler)],
           debug=True)
  wsgiref.handlers.CGIHandler().run(application)

# アプリケーション起動時に main() 関数が実行されるようにする
if __name__ == "__main__":
  main()


リクエストパラメータを受け取り、その値を使って「ようこそ!○○さん!」と出力するスクリプト。


[app.yaml]


application: liebejudith-helloworld
version: 1
runtime: python
api_version: 1

handlers:
- url: /welcome
  script: WelcomeRequestHandler.py
- url: /index\.html
  static_files: index.html
  upload: index.html
- url: /
  static_files: index.html
  upload: index.html


/ あるいは /index.html が要求された場合は index.html を返し、/welcome が要求された場合は WelcomeRequestHandler.py が実行されるように設定しています。
app.yaml では、リクエスト URL パターンの関連づけを行いますが、.py スクリプトとの関連づけは、前回の Hello World で出てきました。
URL パターンと静的ファイルを関連づける場合は、static_files: エントリでファイル名を指定し、同時にサーバへアップロードするファイルを相対パスまたは絶対パスで指定します。


前回、「次回は掲示板でも・・・」なんて書きましたが、いきなり掲示板なんてとんでもなかったです。文字エンコーディングごときで大ハマリするぐらいですから。もっと少しずつ進めていきたいと思います。